ケーススタディ ─ 岐阜県 製造業A社
Business Consulting で営業利益率を2.1%から8.7%へ引き上げた18ヶ月の記録
従業員68名の金属加工メーカーA社は、売上は安定していたものの利益が年々圧縮されていました。原価管理の仕組みが1990年代のまま放置され、どの製品が利益を生みどの製品が赤字かを誰も把握できない状態。社長の田中氏が私たちに連絡をくれたのは2024年の1月です。
最初の90日間で見えたもの
私たちがA社の工場に入ったのは2月の寒い朝でした。まず取り組んだのは、全147品目の製品別原価を実測値で再計算すること。既存のシステムでは材料費しか追跡しておらず、段取り替え時間、不良率、外注加工費がすべて「一般管理費」に混ぜ込まれていました。
3月末までに判明した事実は衝撃的でした。売上の38%を占める主力製品群が、実は限界利益ベースで赤字だったのです。一方、受注量の少ないニッチ部品が粗利率42%を記録していました。
この発見がプロジェクトの方向性を決定づけました。単なるコスト削減ではなく、製品ポートフォリオそのものを再設計する必要があったのです。
価格改定交渉の実際
原価データが揃ったことで、取引先への価格交渉に初めて根拠を持って臨めるようになりました。私たちが作成した交渉資料は、品目ごとの材料費推移、加工時間の実測データ、不良率の3年間トレンドを含む12ページの提案書です。
交渉は簡単ではありませんでした。主要取引先5社のうち2社は当初、値上げを拒否。しかし、原価構造を透明に開示したことで、最終的には5社すべてが平均7.3%の価格改定に合意しました。1社は「ここまで詳細なデータを出してくれたのは御社が初めてだ」と言ってくれたそうです。
生産終了を決めた3品目については、取引先に代替サプライヤーを紹介する手配まで行いました。関係を壊さず撤退する。これも私たちが重視するコンサルティングの原則です。
A社プロジェクトの数値変化
| 指標 | 着手前(2024年1月) | 完了時(2025年6月) | 変化 |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 2.1% | 8.7% | +6.6pt |
| 製品品目数 | 147 | 129 | −18品目 |
| 段取り替え平均時間 | 47分 | 28分 | −40% |
| 月次原価レポート作成 | なし | 自動生成 | 新規導入 |
| 不良率 | 3.8% | 1.9% | −50% |
私たちの支援は「分析して終わり」ではありません
コンサルティングファームに対する最も多い不満は「レポートだけ渡されて終わった」というものです。A社のプロジェクトでも、私たちのコンサルタント2名が週3日、工場に常駐しました。現場の班長と一緒にストップウォッチを持ち、段取り替え作業を一つずつ計測した日もあります。
改善施策の実行まで伴走する。それがTrust Value Advisorsのスタイルです。
支援の進め方
経営診断(2〜4週間)
財務データ、業務フロー、組織構造を多角的に分析します。現場ヒアリングを最低10名以上に実施し、数字だけでは見えない課題を抽出します。
施策設計(3〜6週間)
診断結果をもとに、優先度と実現可能性でマッピングした施策ロードマップを作成。経営陣との合意形成ワークショップを経て、実行計画を確定させます。
実行伴走(3〜12ヶ月)
コンサルタントが現場に入り、施策の実行を支援します。月次レビューで進捗を確認し、計画の修正が必要な場合は即座に対応します。
定着化と引き継ぎ(1〜2ヶ月)
改善が一過性で終わらないよう、社内の担当者へ運用を引き継ぎます。引き継ぎ後3ヶ月間はフォローアップミーティングを月1回実施します。
もう一つの事例:卸売業B社の在庫回転率改善
名古屋市の食品卸B社は、倉庫が常に満杯で新規取扱商品を増やせない状態でした。在庫回転率は年3.2回。業界平均の5.8回を大きく下回っていました。
原因は発注ロジックにありました。営業担当が個人の経験と勘で発注量を決めており、売れ筋商品の欠品と死蔵在庫が同時に発生する構造的な問題を抱えていました。私たちは過去3年分の販売データをもとに、品目ごとの需要予測モデルを構築。発注点と発注量の自動計算シートを導入しました。
9ヶ月後、在庫回転率は5.4回まで改善。倉庫スペースに余裕が生まれ、新規カテゴリーの取扱いが可能になりました。年間の廃棄ロスは金額ベースで62%削減されています。
B社プロジェクトの経過
2024年3月:初回診断
在庫データ3年分を取得。SKU別の回転率と滞留日数を可視化。
2024年5月:需要予測モデル構築
季節変動、曜日効果、販促影響を組み込んだ予測ロジックを設計。Excelベースで現場が運用可能な形に落とし込み。
2024年7月:新発注ルール運用開始
営業担当15名への研修を2日間実施。旧ルールとの並行運用期間を1ヶ月設け、段階的に移行。
2024年12月:定着確認
在庫回転率5.4回を達成。廃棄ロス62%削減。社内運用チームへ完全引き継ぎ。
ご相談の多いテーマ
私たちに寄せられるご相談は多岐にわたりますが、特に多いテーマを挙げます。
原価管理の再構築は最も依頼の多い領域です。「利益が出ているはずなのにキャッシュが残らない」という状態の企業に共通するのは、間接費の配賦ルールが実態と乖離していること。ここを正すだけで景色が変わるケースは珍しくありません。
事業承継に伴う経営体制の見直しも増えています。先代から引き継いだ組織構造や意思決定プロセスが、現在の事業規模に合わなくなっている。新しい経営者が自分のチームを作るための組織設計を支援します。
新規事業の立ち上げ支援では、市場調査から事業計画の策定、金融機関との折衝資料の作成まで一貫して対応します。補助金申請のサポートも含め、資金調達の実務面までカバーします。
まずはお話をお聞かせください
初回のご相談は無料です。現状の課題感をお聞きし、支援の方向性をご提案します。
お問い合わせ先
メールでのご連絡:[email protected]
お電話:+81 897-06-3097(平日 9:00〜18:00)
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